いよいよ、イギリスに出発する日が来た。7時半に梅星さんと渋谷で待ち合わせして 朝9時頃起床。10時半にホテルを出発してイギリス人のニックという写真家の家に行った。 朝、ものすんごい筋肉痛と寒さで目が覚めた。昨日の歩きが、かなり効いたらしい。 またまた晴れ。テント生活も3日目になると、こんな僕でも慣れて来た。
6/21
9時くらいに空港に着いた。そして税関を通る時が来た。僕はこの税関を通る時はすごい緊張
するんですよ。というのは、4年前にエジプトに行った時、税関でピコンピコンと鳴ってしまってから
ちょっと恐いんです(笑)なんかしらんけど変な棒で全身調べられたら頭がピコンピコンってなるんですよ。調べてた人も不思議そうな顔して、まぁ結局通してくれたんやけど、その想い出がトラウマとなって
またピコンピコンなるんちゃうか?と思いドキドキしながら通ったら案の定なってしもた。
「うわっ、何がなったんやろ?」と思っていたら、なんかようわからん検査する人に
「かばんに不審な物が入っています。開けてもいいですか?」と聞かれた。僕は嫌だと言ったのに
結局開けられてしもた。検査の人に「何かクリスタルな物が反応してるんですよ、
何か心当たりはありますか?」と言われたけど、僕もわからなかった。そして調べられた結果
反応していたのはなんと・・・・・・・・・・ユンケル皇帝液7本だった(爆)これは僕がイギリスで
気合いを入れるために毎日飲もうと思って持っていた物だった。梅星さんに「大丈夫だった?」
と聞かれたけど、さすがに僕も「ユンケルが反応しました。」と言うのは恥ずかしかったので
「デジカメの充電器が反応したんかなぁ?」とごまかしました。梅星さんごめんなさい。
とりあえず勢いで行く事にしたイギリスやけど、実際、飛行機に乗るまでは実感がわかへんかったなぁ。
飛行機に乗ったら「俺ほんまに行くで、何考えてんねん」と心の中で思いながら
笑っていた。そして成田を10:50にVSで出発してイギリス時間の16:00(日本24:00)
に到着した。そしてパディントンという街でホテルをみつけた。そのあとストリートライブをする
ピカデリーサーカス、コベントガーデン、レスタースクウェアーなどを偵察して一杯飲んでホテルに帰って爆睡した。
6/22
すると雑誌の編集長をしている人とイルドーザーというアートをしている人たちと会った。
そのあと16時くらいに変な黒人と中国人とイギリス人等と合流して合計12人で車に乗って
GLASTONBURYに出発した。この車の中がせまぁてせまぁてしゃれならんかった。おまけに
車の窓は全部板で塞がれてて景色も見えへんし、知らん人ばっかりやし、外人何いうてるか
わからへんし、モダチョキの濱田マリに似てるやつはおるし・・・4時間ぐらいかけてやっと到着した。到着したはええけど僕らチケット持ってないから入れてもらわれへんねん。だから壁をよじ登って入る事になった。「おいおい、3メートルくらいある壁やで?!こんなん登れるわけないやん、しかも雨で足場はぐちゃぐちゃやし」と思ってたけど他の外人が下から押し上げてくれてなんとか入れた。入れた人はみんなで抱き合って大喜びしているではないか!僕はみんな知らん人同士なのに国籍も違うのに単純に喜んでいる人達を見て「なんかいいなぁ・・・日本ではこうゆう事はありえへんな」と思った。と同時に「えらいとこに来てもうたな・・・」とも思った。そしてみんなでテントを張って(僕はなんもしてへんけど)夜のGLASTONBURYを偵察しにいった。
そしたら、みんなとはぐれてしまって梅星さんと2人で迷ってしまった。
「うわ〜ど-しよ〜、こんなところで朝まで歩き続けるんか?」「雨は降ってるし寒いし、はよテントもどりたい〜」と思ってた。梅星さんはというと「なんとかなるよ」といいながら歩き続けてた。
2時間歩き続けたあげくやっとテントに到着。僕は物凄くインドア派やから「3年分ぐらい歩いたんちゃうか?」というぐらい歩いた。つかれた〜。そしてまた爆睡した。
6/23
けど、今日はすごく天気がいいので朝から梅星さんとコメディ-テントを探しにいった。
しかしこれがなかなか見つからない。なんといっても約10万人ぐらいの人がここに来るぐらいやから、
どえらい広い。僕は昨日の疲れもあって梅星さんについてくのが精一杯。どこをどう歩いてるんか全く
わからん。1時間ぐらい探してやっとコメディ-テントを発見!!梅星さんがそこの支配人みたいな人と交渉しよ、といって何やら英語で話しだした。僕は英語がわからんから横で聞いてただけやけど雰囲気的に
あかん感じやった。あとで梅星さんに聞いたらやっぱり当日参加はムリみたいだった。しかも僕らチケットなしで入ってるから(チケットもってる人は手首にリストを巻いてる)かなり胡散くさがられたみたいやった。ま-そうやな、わけのわからん日本人が来て「日本のコメディアンなんです、舞台に出して下さい」といってもだしてくれるわけないか。
しかし、「向こうにもう1個ステ-ジがあるから行ってみたら」と言われたので行く事にした。
僕は、「せっかく来たんやからなんとしてもステ-ジに立ちたい」と思ってたけど、ちょっと無理かな〜と思い出した。そして、もう1個の野外ステ-ジについた。また梅星さんが交渉してくれた。
けど、その日はやっぱりダメらしく明日またきたら出れるかもしれない、といわれた。
「やっぱりあかんか〜、明日にかけるしかないな」と思い気分を入れ替えてストリ-トライブをすることにした。
場所を決めて、日本で作った自作の旗を壁にかけた。梅星さんもビデオの位置をきめてスタンバイOK!!
だんだんテンションが上がって来た。「よっしゃ、一発いったろ!!」と思い、呼吸を整え、ビデオカメラの前に立った。そして・・・
「パンパンパパパン、パンパパパン〜、おれのかあ〜ちゃんけろけろけろピ〜・・・なんじゃそりゃそりゃわけわからん。」とやり出した。
すると、いままで通りすがってた人達が立ち止まって集まり出した。
僕はやりながら「おおっ、みんな見てるぞ〜」と思いドンドンハイテンションになっていった。
しかし日本語なので外人は全く笑わない。それでも人はどんどん増えて行く。時々笑いが起きるがたぶん動きがおもしろいので笑ってるんやろう。
するとネタの途中でへんてこりんな外人が乱入してきた「ぶお〜んぶお〜」
「なんかしらんけどおもろいな」と思って「なんじゃ・・」を一緒にやってもらった。
そしたらそれが、うけてしもた。ほんで外人もどっかいってしもて又ネタにもどってネタが終了した。
すると見ていた外人が拍手をしてくれた、そしてなんと握手を求めてくるではないか、次ぎから次へと。英語でなんかいうてるけどさっぱりわからん、とりあえず、誉められてるような気がしてうれしかった。
これに気をよくして、擬音と動きだけのネタ「ミラクルパフォ-マンス」をやりだした。
「あまにゃま〜、ちょこま〜」文面ではわからないと思うけどこのネタが外人にバカうけした。ネタが終わると、またまた握手をもとめてくるではないか、なにジンかわからん人がドンドン握手を求めて来る。めちゃめちゃうれしかった、ほんまにうれしかった。僕は思った、動きは世界共通だと。
そして梅星さんに言った「僕、イギリスすもかな〜」
梅星さんは笑ってた。
このあともう1本ネタをして終了。テントにかえって気分よく寝た。
6/24
朝、昨日いった野外ステ-ジに梅星さんと行ってみた。そして梅星さんがまた僕をステ-ジに出してもらえないかと交渉にはいった。
すると、やっぱりダメだと言い出した。「え〜、うそ〜、昨日は大丈夫みたいな感じやったやん」
「僕は5分でもいいから」と梅星さんに言うと、それを通訳してくれた。
そして、しばらく考えてから5分ならいいといってくれた。
「やった〜、とりあえずステ-ジに立てるぞ」と思った。
夕方6時にこっちに来いと言うので、いったんテントに戻って準備をすることにした。
梅星さんは少し疲れたらしくテントで寝だした。僕はテンションが上がって来たらしく寝れなかった。
顔を洗って、髪型をセットしてメイクまでした。準備が整い、出発した。
5時半ぐらいにステ-ジについて、出番を聞いてみた。するとちょっと押しているらしく、出番が7時ぐらいになった。
そしていよいよ出番の時がきた。イギリス人の司会者が僕を紹介してくれた。「COME FROM JAPAN HIS NAME IS GENSHIJIN!!」「よし」心の中でそう呟き、いざ出陣!!
「パンパンパパパン・・・なんじゃそりゃそりゃわけわから〜んジャカジャカジャン。」「I am japanese comedy artist my name is genshijin」というと「うお〜、ぴ-ぴ--」という大歓声だ。「Next ミラクルパフォ-マンスショウ」というと何故か失笑。
そして「あまにゃま〜、ちょこま〜」を連発した。なんかしらんけど子供にえらく受けている。子供は何の先入観もないからかな〜。そしてネタ終了。みんな拍手で送りだしてくれた。
ついに日本人コメディアンとして初めてGLASTONBURYのステ-ジに立つ事に成功した。
「この5分のために、僕は遥々日本から来たのだ。この5分のために・・・」今までいろんなライブに出たりしたけど一番楽しい舞台だったかもしれない。外人はみんな陽気で僕みたいなへんてこな日本人でも受け入れてくれる。いい国だと思った。
そしてそのまま、ロンドンに帰る事にした。バスに乗りブリストルに到着。電車に乗り換えてパディントンに向かおうとしたら、なんと電車がない。まだ夜の10時でっせ〜。どうしようと考えてたら、同じような境遇の外人が、「空港行きのバスに乗ってそこからタクシ-で帰れるはずだ」と言うのでそこで夜中の1時までまってバスに乗り空港に着いた。そしたらタクシ-がないというので空港で朝まで時間を潰して電車でパディントンに到着。やっとの事でホテルについて3日ぶりにシャワ-を浴びた。気持ちよかったな〜。そして爆睡した。